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<銀賞> 受賞

「PLACE マダガスカルの素顔」

川口 哲太郎

川口 哲太郎さん コメント

「この度、このような大変光栄な賞を頂戴いたしまして、ありがとうございます。マダガスカルには、約3カ月滞在し、陸路で3,500km程度を走破しました。その中で3万枚ほど写真を撮ってまいりまして、さまざまなマダガスカルの素顔を切り取ってきました。綺麗なものばかりではありません。後世に残すことを考えました。バオバブ並木は、『星の王子様』では<悪魔の木>と呼ばれて有名ですが、ちょっと裏に行くと、焼き畑で焼かれてしまっているバオバブがあるわけです。なぜかと言うと、農耕地にするため、あとは家を作るためだったりします。綺麗なところばかりを切り取るのではなく、真実といった意味での『素顔』を、『PLACE』に続くタイトルに付けさせてもらいました。今回はこういった形で300作あまり集まった中で、賞を頂けて非常に光栄であります。ありがとうございました。Misaotra。マダガスカル語で<ありがとうございます>の意味です」

審査員 講評

林 義勝 さん

写真家

この写真を拝見したとき、これは単なる旅の写真ではないなと思いました。やはり、自分がその土地に行って、そこに実際に住んで、その土地を自分の目で確認しながら、捉える。写真家の目ですね。それをすごく感じました。先ほどの受賞のご挨拶にもありましたが、マダガスカルという土地は人為的に自然環境が壊されていってしまう。そういう危機感を感じられて、美しい自然を残さないといけないという、そういうメッセージがこの作品に非常に込められていました。写真が、マダガスカルにすばらしい自然環境が残っていく力になるのではないかというふうに感じております。そういう意味で、ドキュメンタリーを込めたすばらしい作品だと思います。