すでに第3回「日本写真絵本大賞」の作品を募集(2022年4月8日締め切り)しておりますが、第1回、第2回に寄せられた作品の中には、作者の心の内面を表現するような、とてもイメージ的といいますか、詩的であり、奥の深いものも多く見られました。しかし、審査の段階ではストーリー性が重視されてしまい、例えば動物や魚や昆虫といった生き物を主人公とする作品の方が、物語として分かりやすく評価しやすいという理由で、どうしても詩的な作品が入選する可能性が少なくなっていました。

写真絵本の将来的な価値観を広げるためには、さまざまな作品の幅があっていいのでは、という意見も多く聞かれました。
そこで「日本写真絵本大賞」事務局では、これまでの金賞(100万円)、銀賞(30万円)に続いて、「ポエム賞」(20万円)を用意することに致しました。審査員は俳人の片山由美子さんです。片山さんはNHKの俳句番組でもお馴染みの俳人ですが、雑誌などでもエッセイや俳句評論で活躍されています。近著としてNHK出版から昨年発刊された別冊NHK俳句『名句鑑賞アルバム』などがあります。皆さまには奮ってご参加くださいますよう、よろしくお願い申し上げます。

片山 由美子

片山 由美子
俳人・エッセイスト。1952年、千葉県生まれ。「狩」で鷹羽狩行に師事。「狩」の終刊を受け2019年に後継誌としての「香雨」を創刊、主宰に。第5回俳句研究賞、第21回俳人協会評論賞、第52回俳人協会賞などを受賞。2009~2010年「NHK俳句」選者を務める。「毎日俳壇」選者。俳人協会常務理事。蛇笏賞選考委員。句集に『香雨』『飛英』など。エッセイ集『鳥のように風のように』などがある。

第2回「日本写真絵本大賞」に寄せられた作品の中から
「ポエム賞」に匹敵すると思われる作品を紹介します。